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32坪でも、広く見せる。東京都で住友林業が手がけた延床32坪・4LDKの2階建てを、@littleberry_296 さんの投稿をもとに見ていきます。
都市部で家を建てるとき、多くの人が直面するのが土地の広さです。予算の中で確保できる敷地には限りがあり、そのうえで必要な部屋数を入れると、1室ごとの面積は絞られていきます。
今回紹介する @littleberry_296 さんの家は、東京都の延床32坪・土地42坪の2階建て4LDKです。投稿には「32坪のコンパクトハウスでも、ホテルライクで広見せのリビングや和室ヌックの過ごしやすさ、庭のウッドデッキなどをこだわりました」と書かれています。
ここで使われているのが「広見せ」という言葉です。実際の面積を増やすのではなく、広く見えるようにするという考え方です。32坪で4LDKという構成のなかで、どこに手を入れると広く感じられるのか。申告されている設備や仕様を手がかりに整理していきます。
施主のこだわりポイント
32坪のコンパクトハウスでも、ホテルライクで広見せのリビングや和室ヌックの過ごしやすさ、庭のウッドデッキなどをこだわりました。全てお気に入りです。 — @littleberry_296 さんの投稿より、編集部が引用
編集部メモ:この家を一言で言うと
この家を一言でいうと、面積ではなく見せ方で広さをつくった家です。
投稿の冒頭に「32坪のコンパクトハウスでも」という前置きがあります。制約を認めたうえで、そのなかで何をしたかが続きます。挙げられているのは、ホテルライクで広見せのリビング、和室ヌック、庭のウッドデッキの3つです。
収納はファミリークローゼットとリビング収納の2種類。数を絞り、まとめる方向の構成です。性能面では太陽光発電、蓄電池、ZEH(ゼッチ)対応が申告されており、都市部の限られた敷地で性能も確保する組み立てになっています。
編集部が注目した3つのポイント
32坪で「広見せ」を成立させる
投稿では「32坪のコンパクトハウスでも、ホテルライクで広見せのリビング」と書かれています。広いリビングの家としても申告されています。
広見せという言葉は、床面積を増やさずに広く感じさせる工夫を指します。一般的な手法としては、視線が抜ける方向を確保する、家具や建具の高さをそろえて水平のラインを通す、色数を絞って面を大きく見せる、床材を大きな単位で連続させるといったものがあります。この家はモダンとモノトーンが選択されており、色を絞る方向と一致します。ホテルライクという言葉も、生活用品を見えない場所に収めることが前提になるため、収納の計画と切り離せません。
和室ヌックという居場所
投稿には「和室ヌックの過ごしやすさ」とあります。ヌックは、小さく囲われた居場所を指す言葉です。
広く見せることと、落ち着けることは必ずしも同じ方向ではありません。開けた空間は開放感がある一方で、こもって過ごす場所にはなりにくい面があります。そこに小さく囲われた場所を1つ足すと、同じフロアで2種類の過ごし方ができます。和室として計画すれば、床に座る、寝転ぶといった使い方も加わります。32坪という規模で個室を増やさずに居場所を増やす方法として、面積効率の良い選択です。
庭のウッドデッキで、屋内を広く使う
3つ目に挙げられているのが「庭のウッドデッキ」です。ウッドデッキ・テラスが申告されています。
リビングと同じ高さでウッドデッキをつなげると、窓を開けたときに床が外まで続いて見えます。実際の床面積は変わりませんが、視線が止まる位置が窓ではなくデッキの先になるため、奥行きが増します。土地42坪に対して延床32坪という配分のなかで、庭に回せる面積は限られます。それでもデッキを設ける判断は、屋外を室内の延長として使う考え方です。使う頻度を上げるには、屋根や庇の有無、屋外の水栓とコンセントが検討事項になります。
モダン×モノトーンで広く見せる3つの視点
水平のラインをそろえる
建具の上端、キッチンカウンター、収納の天板。高さの違う線が視界に多いほど空間は細かく分かれて見えます。高さをそろえると視線が横に流れ、実際の面積より広く感じられます。図面の段階で、壁面の高さをそろえられるかを確認しておくと効果が出ます。
色数を絞り、床を連続させる
モノトーンは色数が少ないぶん、面がつながって見えやすいテイストです。床材を1種類で通し、部屋ごとに切り替えないと、視線が途切れません。素材の切り替えは、必要な場所だけに絞ると広さを保てます。
生活用品の居場所を先に決める
ホテルライクという方向性は、物が出ていない状態が前提です。この家の収納はファミリークローゼットとリビング収納の2種類で、数は多くありません。少ない収納で維持するには、何をどこにしまうかを設計段階で決めておく必要があります。使う場所の近くに収納があるかを、間取り図で確認しておくと入居後が楽になります。
延床32坪・4LDKという規模で考えること
32坪で4LDKは、部屋数を優先した構成です。この規模で検討しやすい論点を整理します。
部屋数を取ると1室あたりは絞られる
一般に、32坪で4LDKを取ると、個室は必要最小限の広さになります。この家は広いリビングの家としても申告されているため、LDKに面積を優先的に配分し、個室を抑える構成と考えられます。部屋数と1室の広さのどちらを優先するかは、早い段階で決めておく論点です。
収納を2種類に絞る
ファミリークローゼットとリビング収納の2つ。収納を分散させず、まとめる方向です。まとめる場合は1か所あたりの容量が重要になり、そこまでの動線も効いてきます。玄関やキッチンの収納をどう確保するかは、造作や家具で補う方法もあります。
書斎・ワークスペースの置き方
書斎・ワークスペースが申告されています。32坪で個室として1室使うと他が圧迫されるため、階段まわりや寝室の一角、和室ヌックの近くなど、面積を兼用する置き方が現実的です。集中したい度合いと、音を遮る必要があるかで判断が分かれます。
3人家族と4LDKの使い方
3人家族で4LDK。部屋数には余裕がある構成です。
今使わない部屋をどう扱うか
寝室と子ども部屋のほかに2室ある計算になります。使い道が決まっていない部屋は、来客用、収納、働く場所など役割が変わりやすい部分です。コンセントと照明を複数の配置に対応させておくと、後から用途を変えやすくなります。
和室ヌックが子どもと過ごす場所になる
床に座って過ごせる場所は、小さな子どもがいる時期に使いやすい空間です。リビングから見える位置にあれば、様子を見ながら別のことができます。将来は読書や昼寝の場所として使い方が変わっていきます。
ウッドデッキの使い方
庭のウッドデッキは、子どもが遊ぶ、洗濯物を干す、屋外で食事をするといった使い方ができます。都市部では隣家との距離が近いため、視線をどう遮るかで使いやすさが変わります。フェンスや植栽の計画を、建物とあわせて考えておくと使える機会が増えます。
住友林業という選択肢
この家を手がけたのは住友林業です。都市部のコンパクトな敷地で検討する場合の論点を整理します。
限られた面積で広さを出す提案力
32坪で4LDKと広いリビングを両立させる計画では、間取りの工夫が結果を左右します。天井高、視線の抜け、建具の納まりなど、面積以外で効く要素をどこまで提案してもらえるかが判断材料になります。過去の事例で、同じくらいの規模のプランを見せてもらうと具体的に比較できます。
性能と設備の標準範囲
この家は太陽光発電、蓄電池、ZEH(ゼッチ)対応が申告されています。これらが標準かオプションかは金額に直結します。蓄電池は本体価格に含まれないことも多いため、含まれる範囲を書面で確認しておくと総額の見通しが立ちます。
都市部の敷地条件への対応
土地42坪という敷地では、建ぺい率と容積率、斜線制限によって建てられる形が決まります。狭小地や変形地の実績があるかどうかは、確認しておきたい点です。あわせて、隣家との距離が近い場合の施工方法や、工事車両の駐車についても事前に相談しておくと安心です。
- 太陽光発電・蓄電池・ZEH仕様は標準か、オプションか
- 32坪で希望する部屋数を取った場合、各室の広さはどうなるか
- 和室ヌックやウッドデッキは標準か、追加になるか
- 天井高や建具の高さをそろえる場合の追加費用
- 建ぺい率・容積率・斜線制限で、建てられる形にどう影響するか
- 本体価格に含まれない付帯工事・外構の範囲
ここに挙げた項目は、都市部のコンパクトな敷地で性能も確保したい場合に共通して効く確認事項です。同じ土地条件を複数社に提示し、出てくるプランを並べると、提案の差が見えやすくなります。
東京で建てるときに確認しておきたいこと
この家は東京都で建てられています。都内は土地の価格が高く、敷地面積が限られやすい地域です。今回のように土地42坪に延床32坪という配分は、都内では標準的な規模といえます。建ぺい率と容積率、そして北側斜線や高度地区の制限によって、建てられる建物の形は敷地ごとに変わります。土地を検討する段階で、その敷地に希望の間取りが入るかを設計者に確認しておくと手戻りを減らせます。
防火地域・準防火地域の指定も確認事項です。指定されている場合、外壁や窓の仕様に制限がかかり、費用も変わります。あわせて、隣家との距離が近い都市部では、窓の位置と視線の関係が住み心地に直結します。ウッドデッキのような屋外空間を計画する場合は、周囲からどう見えるかを図面の段階で確認しておくと、使える場所になります。
よくある質問
32坪で4LDKは狭くありませんか
部屋数を優先すると、1室あたりの広さは絞られます。この家では投稿に「32坪のコンパクトハウスでも」という前置きがあり、そのうえで広見せのリビングを実現したと書かれています。必要な部屋数と、それぞれに求める広さを先に整理してから配分を決めると判断しやすくなります。
広見せとは具体的に何をするのですか
床面積を増やさずに広く感じさせる工夫の総称です。視線が抜ける方向を確保する、建具や家具の高さをそろえる、色数を絞る、床材を切り替えずに連続させるといった方法があります。どれも間取りと仕上げの両方に関わるため、早い段階で設計者に希望を伝えておくと反映しやすくなります。
ヌックは和室でないとだめですか
決まりはありません。この家では和室ヌックとして計画されています。床に座る、寝転ぶといった使い方をしたい場合に和室は向いていますが、板張りやカーペット敷きで計画する例もあります。何をする場所かによって、床の仕上げと天井の高さを決めることになります。
蓄電池は入れたほうがよいですか
停電時の備えとしての価値と、電気代の削減効果をどう見るかで判断が変わります。導入費用と保証期間、想定される交換時期をあわせて確認し、太陽光発電の容量との組み合わせで検討することになります。この家では太陽光発電と蓄電池の両方が申告されています。
ウッドデッキのメンテナンスは大変ですか
材料によります。天然木は定期的な塗装が必要になる一方、人工木は色あせはあるものの塗装は不要です。費用と手入れの手間、質感のどれを優先するかで選ぶことになります。屋根や庇があるかどうかでも劣化の速さが変わります。
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編集後記
この投稿は1文で書かれていますが、「32坪のコンパクトハウスでも」という前置きに考え方が表れています。面積の制約を前提として受け入れ、そのなかでできることを挙げていく順序です。
土地の広さは、多くの場合あとから変えられません。決まった面積のなかで何を優先するかを先に決めておくと、打ち合わせでの判断が早くなります。同じくらいの規模で検討している方は、部屋数を減らす選択肢も含めて比べてみてください。
@littleberry_296 さんのInstagramでは、この家の写真が投稿されています。広見せの工夫や和室ヌックの様子は写真のほうが伝わるので、あわせてご覧ください。
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