神奈川県で住友林業×シンプル/ミニマルの2階建て4LDK・50坪を建てた @amirin_home さん。テーマは「居場所が重なる家」で、キッチン・ダイニング・ソファ・スタディースペース・ヌックという複数の居場所を、ひとつのリビング空間の中に同時に成立させているのが特徴です。投稿には「みんなが違うことしてても同じ空間にいて欲しい」とあり、家族の時間を区切らずに重ねる設計思想が読み取れます。今回は住友林業のBF構法を活かした大開口LDK、吹き抜けと回遊動線の組み合わせ、そして1階に5つの居場所を成立させる寸法計画について、編集部の視点で整理しました。
この家の基本情報
| 地域 | 神奈川県 |
|---|---|
| ハウスメーカー | 住友林業 |
| 延床面積 | 50坪 |
| 間取り | 4LDK |
| 階数 | 2階建て |
| 家族構成 | 5人家族 |
| テイスト | シンプル/ミニマル・ナチュラルモダン |
| キッチン | アイランドキッチン/タッチレス水栓/食洗機/パントリー |
| 収納 | ウォークインクローゼット/シューズクローク/ファミリークローゼット/階段下収納/リビング収納 |
| 暮らしの工夫 | 家事ラク動線/回遊動線/吹き抜け/ワークスペース/書斎/ヌック/ウッドデッキ/宅配ボックス |
| 省エネ設備 | 太陽光発電/ZEH対応 |
施主のこだわりポイント(投稿より引用)
家族が自然とリビングに集まって過ごせるように工夫しました。キッチンにいたり、ダイニングテーブルにいたり、ソファでくつろいでたり、スタディースペースで何かしてたり、ヌックでくつろいでたり…みんなが違うことしてても同じ空間(リビング)にいて欲しいなぁという想いをこめて家づくりをしました。
— @amirin_home さんのInstagramより
編集部メモ:この家を一言で言うと
「ひとつのLDKに5つの居場所を重ねた家」と読み取れます。一般的に5人家族の家づくりでは、それぞれの居室を充実させて個別の居場所を確保する方向に向かいがちですが、@amirin_home さんの50坪は逆。LDKを大きく取り、その中にキッチン・ダイニング・ソファ・スタディースペース・ヌックという5つの機能を同時に配置することで、家族が「同じ空間で別の行動をする」状態を作っています。住友林業のBF構法(ビッグフレーム構法)は耐力壁を減らせるため、大開口LDKと吹き抜けの組み合わせと相性が良く、5つの居場所を物理的に成立させる構造的な裏付けにもなっています。
編集部が注目した3つのポイント(この家固有)
1. 「居場所が重なるLDK」を成立させる寸法計画
5つの居場所を一空間に成立させるには、それぞれの「占有面積」と「視線の抜け」を同時に確保する必要があります。アイランドキッチンに3〜4帖、ダイニングに4〜5帖、ソファゾーンに4〜5帖、スタディースペースに2帖、ヌックに1.5〜2帖。単純合算で14.5〜18帖ですが、動線を共有させることでLDK全体としては22〜26帖程度で成立します。50坪・4LDKの1階で22帖以上のLDKを取るには、廊下面積を最小化し、水回り・玄関を一直線に配置する設計が前提になります。
視線の抜けはこのレイアウトの命です。アイランドキッチンから全居場所が見渡せる配置、吹き抜けによる縦方向の広がり、ヌックの「囲われた静けさ」と「LDKへの開放性」の両立。住友林業の標準的な大開口窓と組み合わせれば、視線が室内・室外・縦方向の3軸で抜ける空間が作れます。これが「同じ空間にいながら別の行動ができる」という体験を物理的に支える条件です。
2. 住友林業のBF構法×吹き抜け:大空間と耐震性能を両立する
BF構法(ビッグフレーム構法)は、太い集成材の柱(一般軸組の約5倍幅)で耐力を負担させる住友林業独自の工法で、耐力壁を減らして大空間や大開口を取りやすいのが特徴です。一般的な軸組工法では吹き抜けを設ける際に2階の床剛性を補うための補強が必要になりますが、BF構法は柱と梁で耐力が成立しているため、吹き抜けによる構造的な制約が小さくなります。
この特徴は、LDKの上部を吹き抜けにしながら2階に4LDK相当の居室を確保するという、本来両立しにくい設計を可能にします。@amirin_home さんの50坪・4LDKは、このBF構法のメリットを最大限活かした構成と推察します。耐震等級3を維持したまま開放的な大空間を作れるのは、構造工法の選択がもたらす大きな恩恵で、住友林業を選ぶ実利の中心にある特徴のひとつです。
3. ヌック(nook)の設計:1.5〜2帖の「囲われた居場所」を作る作法
ヌックとは、リビングの一部を半個室的に区切った小さな居場所のことで、欧米の住宅では本を読む・午後の昼寝・子どもの隠れ家として古くから親しまれてきた空間です。日本の住宅で導入する場合、1.5〜2帖の面積、人がもたれかかれる壁2面、座面の高さ40cm前後の作り付けベンチ、暖色系のスポット照明という4つの要素で構成するのが定石。LDKに開いていながら、視線と気配を緩く遮る「囲われ感」が生まれるかどうかが設計の成否を決めます。
@amirin_home さんがヌックをLDKの居場所のひとつに数えていることから、機能的に独立した「読書・休息ゾーン」が確立されていると読み取れます。ヌックは住友林業のような大手HMでは造作対応のカスタムオプションになるケースが多く、家具調度ではなく建築要素として設計に組み込むことで、リビングの中の「もう一つの場所」が成立します。50坪の4LDKでヌックを配置する余裕は、面積効率と機能性のバランスが取れている証拠でもあります。
この家から学べる、居場所が重なる家づくりの3つの判断軸
判断軸1:個室の充実か、共有空間の充実か
5人家族の50坪は、個室を充実させても共有空間を充実させても、それぞれ筋の通った設計になります。家族の生活時間がバラバラなら個室を厚く、生活時間が重なるなら共有を厚く、というのが基本の考え方。@amirin_home さんは後者を選び、LDKに居場所を5つ重ねることで、家族の時間を物理的に重ねる仕組みを作っています。どちらが正解という問題ではなく、家族の暮らし方の事実から逆算するのが妥当です。
判断軸2:吹き抜けを採用する条件
吹き抜けは縦の広がりを生む一方、空調効率の低下と2階面積の制約という代償があります。採用する条件は、LDKが20帖以上、断熱等級5以上(UA値0.6以下)、シーリングファンによる空気循環、夏の日射遮蔽の4点。住友林業のZEH仕様であればこれらは前提として整い、吹き抜けの開放感を損なわずに省エネ性を維持できます。性能と意匠の両立は、断熱仕様で大半が決まる部分です。
判断軸3:50坪・4LDKで居場所を増やす配分
50坪の4LDKでLDK22帖+ヌック+スタディースペースを成立させるには、1階の動線設計が決定的になります。玄関・水回り・収納を1階に直線配置し、廊下を圧縮することで、LDKに使える面積が10〜15%増えます。住友林業のBF構法はこの動線圧縮型のプランと相性がよく、家事ラク動線と居場所の充実を両立しやすい工法です。
神奈川で住友林業を検討する人へ|編集部メモ
神奈川県は省エネ地域区分5〜6にあたる温暖地域で、年間を通じて冷暖房負荷が比較的小さく、ZEH対応とパッシブ設計の効果を実感しやすい気候です。住友林業神奈川エリアの坪単価はBF構法・ZEH仕様で100〜120万円が中心で、50坪なら建物本体5,000万〜6,000万円のレンジが目安。土地代が高い地域のため、土地込みの総額は8,000万〜1億円規模になることが多く、住宅ローン計画とライフプランを連動させた検討が前提になります。
神奈川県は南向き敷地と日射取得の相性がよく、吹き抜け+大開口の設計効果が出やすい地域です。一方で都市計画上の高さ制限(第一種低層住居専用地域など)や敷地境界の斜線制限がきついエリアもあり、BF構法の大空間設計を活かすには敷地条件の事前確認が重要。住友林業は分譲地・建築条件付き土地の取り扱いも多く、土地探しからの一括相談が現実的です。
よくある質問
Q. 5人家族で居場所が重なるLDKを作るなら何坪必要ですか?
A. LDKを22帖以上確保するなら、1階に18〜20坪以上が必要で、延床は45〜55坪が目安になります。30〜40坪台では4LDKを成立させながらLDK22帖を取るのが難しく、書斎やヌックを諦める設計になりがちです。50坪・4LDKは、5つの居場所を一空間に重ねる設計に向いた最低ラインといえます。
Q. 吹き抜けは冷暖房費がかさみませんか?
A. 断熱等級5以上+シーリングファン+窓の日射遮蔽という3点が揃えば、吹き抜けによる冷暖房費の上昇は実用上ほぼ気にならないレベルに抑えられます。住友林業のZEH仕様は断熱等級5〜6に相当し、太陽光発電と組み合わせれば年間光熱費は一般的な省エネ住宅より2〜4割低い水準を期待できます。意匠と性能を両立しやすい仕様帯です。
Q. ヌックは後から作れますか?
A. ヌックは作り付けのベンチと壁の構成で成立するため、新築時に設計に組み込むのが圧倒的に効率的です。後付けでも家具で代用は可能ですが、囲われ感や照明計画は新築時の設計に組み込まないと完成度が下がります。新築時のオプション費用は20〜50万円程度のレンジで、リビングの体験価値に対する費用対効果は高い投資です。
同じ条件の家アカをもっと見る
編集後記
「同じ空間で違うことをしても、家族でいられる」という@amirin_home さんの設計思想は、これからの家づくりにおいて重要な発想だと感じます。個室の数を増やすのではなく、共有空間に複数の居場所を重ねる。住友林業のBF構法と50坪という面積があったからこそ可能な設計ではありますが、その考え方そのものは30〜40坪台の家にもスケールダウン可能です。家族の過ごし方の事実から逆算して、何を分けて何を重ねるかを設計言語に翻訳する姿勢は、すべての家づくりに通じる学びでした。
他のハウスメーカーとも比較したい方へ
住友林業のBF構法は大空間と意匠性を両立しやすい工法ですが、同等の体験を別工法で実現するハウスメーカーも複数あります。積水ハウスのシャーウッド、三井ホームの2×6パネル、ヘーベルハウスの重量鉄骨など、構造工法による空間表現の違いを比較したうえで選ぶのが、後悔のない判断につながります。神奈川エリアは大手HMの展示場が充実しており、3〜4社で同じ条件の間取りプランを並べる比較が現実的に行えます。
- 2階建て
- 4LDK
- 50坪
- 坪
- シンプル / ミニマル | ナチュラル | ナチュラルモダン | モダン | 和モダン
- アイランドキッチン | タッチレス水栓 | 食洗機(ビルトイン) | 浴室乾燥機 | タンクレストイレ | パントリー(食品庫)
- ウォークインクローゼット | シューズクローク | ファミリークローゼット | 階段下収納 | リビング収納
- 太陽光発電 | ZEH(ゼッチ)対応
- 家事ラク動線 | ワークスペース付き | 吹き抜けのある家 | 回遊動線の家 | 広いリビングの家 | 子ども部屋がある家 | 宅配ボックス | 書斎・ワークスペース | ウッドデッキ・テラス
- 神奈川県
- 住友林業
- 5人家族
-
家族が自然とリビングに集まって過ごせるように工夫しました。
キッチンにいたり、ダイニングテーブルにいたり、ソファでくつろいでたり、スタディースペースで何かしてたり、ヌックでくつろいでたり…
みんなが違うことしてても同じ空間(リビング)にいて欲しいなぁという想いをこめて家づくりをしました。


コメント