長野県で住友林業×和モダンの平屋3LDK・29坪を建てた @eri_sumirin さん。テーマは「black×wood」で、和モダンの落ち着きとモダンの黒の引き締めを同居させた配色設計が特徴です。リビング内に3畳の畳コーナー、TV背面のブラックタイル、キッチンハウスのアイランドキッチン(フォルテベトン×ノッティナチュラル)、ウッドデッキへ抜ける大間口の窓と、要素の組み合わせは多いものの、色とトーンが統一されることで一体感のある空間に仕上がっています。今回は、寒冷地(長野・省エネ地域区分2〜3)の平屋設計、海外製ハイエンドキッチンを和モダンに馴染ませる作法、29坪の中で4人家族の3LDKを成立させる動線について、編集部の視点で整理しました。
この家の基本情報
| 地域 | 長野県 |
|---|---|
| ハウスメーカー | 住友林業 |
| 延床面積 | 29坪 |
| 間取り | 3LDK |
| 階数 | 平屋 |
| 家族構成 | 4人家族 |
| テイスト | 和モダン/モダン |
| キッチン | キッチンハウス アイランドキッチン(フォルテベトン×ノッティナチュラル)/食洗機 |
| 収納 | リビング収納 |
| 暮らしの工夫 | 家事ラク動線/子ども部屋/ウッドデッキ/3畳畳コーナー/TV背面ブラックタイル |
| 省エネ設備 | 太陽光発電/ZEH対応 |
施主のこだわりポイント(投稿より引用)
black×woodを基調にした和モダンの平屋です。リビング内に3畳の畳コーナーとTV背面ブラックタイル、キッチンハウスのアイランドキッチン(フォルテベトン×ノッティナチュラル)でおしゃれで落ち着いたリビングになりました。リビングからつながるウッドデッキと大間口の窓で光も入りやすく、外とのつながりも意識しました。
— @eri_sumirin さんのInstagramより
編集部メモ:この家を一言で言うと
「3つのトーンを一空間で統合した平屋」と読み取れます。和モダンのベース、モダンの黒のアクセント、海外製キッチンの存在感、この3要素はそれぞれ強い性格を持っており、組み合わせを誤るとリビングが散らかった印象になります。@eri_sumirin さんの29坪は、TV背面のブラックタイルとキッチンハウスのフォルテベトン(コンクリート調)を「黒・グレー系の硬質マテリアル」として揃え、畳コーナーとノッティナチュラル(木目)で「素材の温かみ」を引き受けるという二層構造で空間をまとめています。寒冷地・長野で平屋を選ぶ判断、住友林業の中でキッチンハウスを採用するオプション選択、いずれも「一段上の選択」を確信を持って行っている事例です。
編集部が注目した3つのポイント(この家固有)
1. キッチンハウス×和モダン:海外製ハイエンドキッチンを和に馴染ませる作法
キッチンハウスは京都発の高級オーダーキッチンメーカーで、フォルテベトン(コンクリート調マテリアル)やノッティナチュラル(節入りの自然な木目)など、住友林業の標準キッチンにはない素材バリエーションが採用できる住林の人気オプションです。価格は標準キッチンに対して80万〜200万円前後の上乗せが目安で、海外製のような重厚感を持ちながら、日本の住宅寸法に合わせて設計されている点が特徴です。@eri_sumirin さんが選んだフォルテベトン×ノッティナチュラルの組み合わせは、コンクリート調の硬質さと無垢の温かみが対比的に同居するキッチンハウスの代表的なコーディネートです。
和モダンの空間にこのキッチンを馴染ませるには、周辺要素のトーンを揃える必要があります。@eri_sumirin さんはTV背面にブラックタイルを置き、キッチンと対面側の壁を黒の硬質マテリアルでつないだうえで、畳コーナーの自然な木目とウッドデッキを「木のラインで通す」ことで、コンクリート調×黒×木という3要素を空間全体に分散配置しています。一見複雑に見えますが、配色のルールを徹底することで「モダンの引き締め」と「和の落ち着き」が両立する設計です。
2. 長野(寒冷地・省エネ地域区分2〜3)×平屋×ZEH:標高と気温差への対応
長野県は標高差が大きく、省エネ地域区分2〜3(寒冷地)にあたります。基準UA値は0.46(区分2)または0.56(区分3)で、東北南部より厳しい性能が求められます。住友林業のZEH仕様であれば、UA値0.40台前半まで対応可能で、これはHEAT20でいうG2〜G2.5グレードに相当します。長野で平屋を選ぶ場合、屋根面積が広くなる分、断熱・太陽光の搭載効率が上がるという平屋ならではのメリットが効いてきます。
大間口の窓を採用しながら寒冷地の性能を担保するには、樹脂サッシ+トリプルガラス(U値0.9前後)の選択が現実解です。住友林業の寒冷地仕様はトリプルが標準オプションで、@eri_sumirin さんの「光が入りやすい大間口窓」はこの仕様で組まれていると推察します。南面の大開口は冬の日射取得を稼ぐパッシブ設計の中心要素で、寒冷地の暖房負荷を物理的に下げる効果があり、ZEHの数値計算上も有利に働きます。
3. 29坪・4人家族・平屋3LDK:コンパクト平屋の設計セオリー
4人家族の平屋3LDKを29坪で成立させるのは、面積効率の観点でかなり攻めた設計です。一般的に4人家族の平屋3LDKは32〜36坪が標準的な目安で、29坪は約2〜3坪コンパクトに作られています。成立条件は、廊下面積の最小化、LDKと水回りの隣接配置、そして居室を最小限の面積(4.5〜6帖)で揃えること。LDK内に3畳畳コーナーを設けているということは、LDK+和コーナーで合計15〜18帖を確保し、廊下を圧縮して居室4.5〜6帖を3つ配置している構成と読み取れます。
畳コーナーをLDKの中に組み込む発想は、コンパクト平屋では特に有効です。独立和室として2畳分を切り出すと動線が分断されますが、LDK内に開放した形で3畳取れば、リビングの延長として使え、来客時の客間にもなります。29坪という面積制約に対して、LDKを大きく取り、個室を必要最小限に絞る考え方は、コンパクト平屋の王道的な解です。
この家から学べる、和モダン平屋の3つの判断軸
判断軸1:色の数を増やすか、トーンを揃えるか
和モダンは色の幅を絞ったほうが完成度が高くなる傾向があります。@eri_sumirin さんはblack(ブラックタイル・コンクリート調)×wood(畳・ウッドデッキ・木目キッチン扉)の2軸に絞り、その中で素材の質感を変えることで深みを出しています。3色以上を使うと和モダンの落ち着きが消えやすく、2軸+アクセント1色までに留めるのが安全な作法です。
判断軸2:標準キッチンか、オプションキッチンか
住友林業の標準キッチンでも一定品質は担保されますが、空間のトーンを支配する要素として捉えるなら、キッチンハウス・グラフテクト・トーヨーキッチンといったオプション系メーカーへの差し替えを検討する価値があります。差額80〜200万円というレンジは、リビングの主役を作るための投資としては費用対効果が高い部類。後から入れ替えは事実上不可能なため、新築時の判断が決定的です。
判断軸3:寒冷地で平屋を選ぶ条件
寒冷地の平屋は、屋根面積が広い=断熱と太陽光に有利という特性があります。条件は敷地が60〜80坪以上取れること、UA値0.46以下を目指すこと、南面に大開口を配置することの3点。長野のように敷地条件が確保しやすい地域では、平屋は寒冷地でも十分に合理的な選択になります。
長野で住友林業を検討する人へ|編集部メモ
長野県は標高400〜1,000mの幅広い地域に住宅地があり、同じ県内でも気候条件が大きく異なります。住宅性能は最寒の地域基準(区分2)に合わせて設計するのが安全で、UA値0.46以下・C値1.0以下を目標仕様にしたいレンジ。住友林業長野エリアのBF構法・ZEH仕様の坪単価は95〜115万円が中心で、29坪なら建物本体2,800万〜3,400万円、土地込みでも3,800万〜4,500万円のレンジに収まる事例が多い地域です。
キッチンハウスのオプション採用は、住友林業展示場での実物確認が事前にできない場合があるため、商談時に京都・東京のキッチンハウスショールーム(直営)への同行依頼が現実的です。フォルテベトンやノッティナチュラルといった人気仕様は、ショールームでの素材実物確認が後悔のない判断につながります。
よくある質問
Q. キッチンハウスを採用すると坪単価はどれくらい上がりますか?
A. 住友林業の標準キッチンに対し、キッチンハウスへの差し替えは80万〜200万円の上乗せが目安。フォルテベトン(コンクリート調)やマトリックス(金属感)といった上位グレード、ガゲナウやミーレなどの海外製機器とセットにすると300万円以上になる事例もあります。坪単価で換算すると2〜7万円のインパクト。空間の主役を担うキッチンの位置づけ次第で、費用対効果の評価が変わります。
Q. 寒冷地の平屋でZEHを目指す場合の費用感は?
A. 長野県のような区分2〜3の寒冷地でZEH水準(UA値0.46以下+太陽光+HEMS)を目指す場合、一般的な省エネ住宅から250〜400万円の上乗せが目安。トリプルサッシ・付加断熱・太陽光5〜7kW搭載が主な内訳です。補助金で100〜150万円回収できるケースが多く、実質負担は150〜250万円。長野は冬の暖房負荷が大きいため、光熱費削減効果で10年以内に回収できる試算が一般的です。
Q. リビングに3畳の畳コーナーを作るメリットは?
A. 独立和室と違い、LDKの一部として開放的に使える、来客時の客間として機能する、子どもの昼寝スペースに使える、洗濯物を畳む作業台代わりになるなど、用途が多面的です。3畳という面積は、独立和室にするには小さすぎますが、LDKに組み込むなら十分な機能を発揮するちょうどよいサイズ。コンパクト平屋では特に費用対効果の高い選択です。
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編集後記
black×woodという2軸で組まれた@eri_sumirin さんの和モダン平屋は、配色の規律と素材選びの徹底という2点で、29坪という面積を超えた完成度を実現しています。住友林業のキッチンハウス採用、寒冷地の平屋ZEH仕様、3畳畳コーナーといった選択は、ひとつひとつが意図を持った判断で、家全体の方向性をブラさないための積み重ねでした。これから和モダンの家を検討する方にとって、配色を絞り込む覚悟と、素材で表情を作る発想を学べる事例です。
他のハウスメーカーとも比較したい方へ
住友林業×キッチンハウスの組み合わせは魅力的ですが、寒冷地・平屋・和モダンの組み合わせは他のハウスメーカーでも実現可能です。一条工務店の高断熱パッケージ、地元工務店の自然素材住宅、積水ハウスのシャーウッドなど、構造工法や標準仕様の違いを踏まえて3〜4社で間取りプランを比較するのが、後悔のない判断につながります。長野県内には地場の高性能工務店も多く、選択肢を広げる意味でも複数社の比較が有効です。
- 平屋
- 3LDK
- 29坪
- 坪
- モダン | 和モダン
- アイランドキッチン | 食洗機(ビルトイン)
- リビング収納
- 太陽光発電 | ZEH(ゼッチ)対応
- 家事ラク動線 | 子ども部屋がある家 | ウッドデッキ・テラス
- 長野県
- 住友林業
- 4人家族
-
black×woodを基調にした和モダンの平屋です。リビング内に3畳の畳コーナーとTV背面ブラックタイル、キッチンハウスのアイランドキッチン(フォルテベトン×ノッティナチュラル)でおしゃれで落ち着いたリビングになりました✨
リビングから繋がるウッドデッキと大間口の窓で光も入りやすく、外とのつながりも意識しました✨
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