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株式会社和泉
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サンクンリビングと、それを囲うようにつながるリビング階段。この2つを実現するために、他の間取りを組み立てた家です。延床35坪、3LDKの2階建てになっています。
投稿にはこう書かれています。「サンクンリビング、そこを囲うように繋がるリビング階段がこだわりポイントです。それが実現できるように他の間取りを考えました」。
注目したいのは後半です。こだわりを挙げるだけでなく、それを起点に他を決めたという順序がはっきり書かれています。家づくりでは要望が並列に並びがちですが、この家は優先順位が一つに定まっています。この記事では、その決め方が間取り全体にどう効くかを、いえスタ編集部が整理しました。
施主のこだわりポイント
サンクンリビング、そこを囲うように繋がるリビング階段がこだわりポイントです。それが実現できるように他の間取りを考えました。 — @tk___home さんの投稿より、編集部が引用
編集部メモ:この家を一言で言うと
挙げられているこだわりは、サンクンリビングとリビング階段の2つです。どちらも独立した要素ではなく、囲うという関係でつながっています。
延床は35坪、土地は75坪です。収納はウォークインクローゼット、シューズクローク、ファミリークローゼット、階段下収納の4か所が選ばれています。
編集部が注目した3つのポイント
サンクンリビングを家の軸に据える
投稿では、サンクンリビングがこだわりポイントの一つとして挙げられています。
サンクンリビングは、リビングの床を周囲より一段下げた形式です。壁で仕切らずに場所の区切りをつくれるため、LDKをひと続きにしたまま、リビングだけを落ち着いた居場所にできます。床を下げるぶん天井までの高さが増え、同じ天井高でも広く感じられます。一方で基礎の形状が変わるため、設計の早い段階で決める必要がある部分です。
リビング階段で、サンクンを囲う
「そこを囲うように繋がるリビング階段」と書かれています。階段がサンクンリビングを取り囲む配置です。
リビング階段は、階段をリビングの中に取り込む形式です。廊下が不要になるぶん面積を節約でき、家族が上下階を移動するときに必ずリビングを通ります。この家はさらに、その階段をサンクンリビングを囲う位置に置いています。段差と階段の両方でリビングの輪郭をつくる組み立てです。冷暖房は上下階でつながるため、断熱と気流の計画が前提になります。
一つのこだわりを起点に、他の間取りを逆算する
「それが実現できるように他の間取りを考えました」と書かれています。順序が明示されている点が、この投稿の特徴です。
要望を並べて全部を満たそうとすると、優先順位がない状態で削る作業に入ることになります。先に軸を一つ決めておくと、他の判断はその軸を守れるかどうかで決められます。この家は、サンクンリビングとリビング階段の関係が成立する形を先に固め、水回りや個室、収納をそこに合わせる進め方をしています。
この家から読み取れる、3つの判断軸
空間を壁で仕切るか、床の高さで分けるか
壁で仕切ると独立性は高まりますが、視線のつながりは切れます。床の高さで分けると、視線はつながったまま場所の区切りができます。この家は後者を選んでいます。
階段を独立させるか、リビングに取り込むか
独立した階段は、リビングの温度環境とプライバシーを保てます。リビング階段は面積を節約でき、家族が顔を合わせる回数が増えます。断熱の性能をどこまで確保できるかで判断が変わります。
間取りを積み上げて決めるか、一点から逆算するか
要望を全部書き出してから調整する方法と、軸を一つ決めてから他を合わせる方法があります。この家は後者です。逆算する場合は、その一点が本当に譲れないかを先に確かめておく必要があります。
延床35坪・土地75坪という数字
この家の面積を、2階建てという条件と合わせて見ていきます。
延床35坪の2階建て
35坪はおよそ116平方メートルです。2階建てで3LDKという構成なので、居室の数に対して面積に余裕がある部類になります。その余裕が、サンクンリビングと階段まわりの空間に回っていると考えられます。
土地75坪に対する35坪の建物
2階建てのため、建物が占める面積は延床より小さくなります。土地75坪との関係で、駐車場と庭、タイルデッキに回せる余地が残る計算です。
3LDKで、収納を4か所に分ける
ウォークインクローゼット、シューズクローク、ファミリークローゼット、階段下収納が選ばれています。1か所にまとめるのではなく、置く物の種類ごとに場所を分ける形です。リビング階段を採用すると階段下が使いやすい位置に来るため、その活用も含まれていると考えられます。
3人家族の暮らしから見たこの家
3人家族で3LDKという構成です。その前提で各要素を見ていきます。
リビング階段と、家族が顔を合わせる回数
2階へ上がるときに必ずリビングを通ります。子どもが成長したあとも、行き来のたびに顔を合わせる形です。同時に、来客時にリビングを通らずに2階へ行けない点は、玄関まわりの計画で補う部分になります。
収納を種類ごとに分けている
玄関のシューズクローク、衣類のウォークインクローゼットとファミリークローゼット、そして階段下収納。使う場所の近くにしまう場所がある配置です。物を運ぶ距離が短くなるため、片づけが続きやすくなります。
家事ラク動線と回遊動線
この家は両方を選んでいます。回遊させると行き止まりが減り、家事の途中で戻る動きが減ります。一方で壁が減るぶん収納の壁面は減るため、収納を4か所に分けている点と合わせて見ると、全体の組み立てが読み取れます。
地域の工務店で建てるとき、事前に見ておきたいこと
以下は、この家のように床の段差や階段の位置に踏み込んだ設計を依頼する場合に、確認しておきたい項目です。
床に段差をつくる場合の、構造と費用の扱い
サンクンリビングは基礎の形状に関わります。標準の仕様で対応できるのか、追加の構造検討が必要なのかで費用が変わります。実現できるかどうかだけでなく、どの程度の追加になるかを早い段階で聞いておく項目です。
リビング階段を入れた場合の、冷暖房と断熱の計画
上下階がつながるため、暖かい空気は上に抜けます。断熱と気密の仕様、暖房の方式、必要に応じた建具の有無をセットで確認しておくと、冬の使い勝手が読めます。
似た条件の実例を見せてもらえるか
段差のあるリビングや、階段をリビングに取り込んだ間取りは、図面よりも実物のほうが判断しやすい部分です。過去に手がけた事例や、完成見学会の予定があるかを聞いておくと、仕上がりの想像がつきます。
- サンクンリビングにする場合の、基礎・構造の扱いと追加費用
- 段差の高さと、手すりや照明の計画
- リビング階段を入れた場合の断熱・暖房の方式
- 収納4か所それぞれに、実際に入る量
- 回遊動線にした場合の、収納壁面の減り方
- タイルデッキの範囲と、外構費の見込み
軸が一つ決まっている家づくりは、相手に伝えるべきことがはっきりしています。最初の打ち合わせで「これを実現したい」と言い切れると、提案の精度が上がります。同じ条件で複数社に相談すると、実現の方法と費用の差が見えてきます。
石川県・中部エリアで建てるとき
この家は石川県に建てられています。土地75坪に対して延床35坪の2階建てという構成です。
石川県は日本海側にあり、冬の積雪と日照の少なさが条件になります。リビング階段のように上下階がつながる間取りでは、断熱と暖房の計画が使い勝手に直結します。屋根の雪の処理と、タイルデッキのような屋外部分の冬場の扱いも、設計段階で決めておく部分です。同じエリアで建てた人に、冬の暖房の使い方を聞けると判断しやすくなります。
よくある質問
サンクンリビングとは何ですか?
リビングの床を周囲より一段下げた形式です。壁で仕切らずに場所の区切りをつくれるため、LDKをひと続きにしたままリビングだけを落ち着いた居場所にできます。床を下げるぶん天井までの高さが増えます。
サンクンリビングは段差が危なくないですか?
段差がある以上、つまずきの可能性はあります。段差の高さ、縁の見え方、足元の照明、手すりの有無で使い勝手が変わります。小さな子どもや高齢の家族がいる場合は、その点を含めて高さを決める部分です。
リビング階段は寒くなりませんか?
上下階がつながるため、断熱と気密の性能が効いてきます。性能が確保されていれば家全体の温度差が小さくなり、階段があることによる不利は小さくなります。必要に応じて階段の入口に建具を設ける方法もあります。
こだわりを1つに絞ると、他が犠牲になりませんか?
優先順位をつけるということは、下位の要望を調整するということです。ただし軸がないまま全部を追うと、削る判断の基準がなくなります。この家は「それが実現できるように他の間取りを考えました」と書かれていて、軸を先に決める進め方をしています。
35坪の3LDKは余裕がありますか?
居室の数に対して面積に余裕がある部類です。この家はその余裕をサンクンリビングと階段まわりに回していると考えられます。部屋数を増やす選択もあり、何にその面積を使うかで判断が変わります。
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編集後記
この投稿で印象に残るのは、こだわりの内容より順序のほうです。「それが実現できるように他の間取りを考えました」という一文には、何を先に決めたかがはっきり出ています。
要望は増えるほど互いに衝突します。先に軸を一つ置いておくと、その後の判断は速くなります。@tk___home さんの家は、決め方そのものが参考になる例です。
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サンクンリビング、そこを囲うように繋がるリビング階段がこだわりポイントです。それが実現できるように他の間取りを考えました。
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