【平屋・3LDK】回遊動線×太陽光+蓄電池で叶えるシンプルミニマルな平屋(2人家族・九州エリア)|一条工務店の家アカ事例

一条工務店の平屋・3LDK シンプル/ミニマル住宅の事例(@shi_ihs_hugme)|いえスタ家アカ
SH
@shi_ihs_hugme
一条工務店 ・ 2人家族 ・ 九州・沖縄エリア
完成最終更新 9月2日
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家の基本情報
家タイプ平屋
間取り3LDK
テイストシンプル / ミニマル
建築会社一条工務店
エリア九州・沖縄エリア
家族2人家族
編集部の解説記事 →
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間取り
上棟
完成
外観
造作
暮らし

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編集部の解説記事

一条工務店で建てた、平屋3LDK。住んでいるのは2人ですが、間取りには子ども部屋があります。太陽光発電と蓄電池を載せたZEH仕様で、家の中は回遊できる動線。@shi_ihs_hugme さんの家は、派手な仕掛けがないぶん、選んだ項目の組み合わせだけで設計の意図が読める事例です。

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この家の情報は多くありません。平屋、3LDK、シンプル/ミニマル、九州エリア、一条工務店、2人家族。設備欄も食洗機だけで、造作洗面台もアイランドキッチンもありません。

ですが、選ばれている項目を並べ直すと、はっきりした方針が見えてきます。回遊動線・家事ラク動線・平屋という「毎日の移動を短くする」グループと、太陽光発電・蓄電池・ZEHという「毎月の支出を下げる」グループ。そして2人暮らしにもかかわらず用意された子ども部屋。設備で満足度を上げるのではなく、間取りと性能で30年ぶんの暮らしやすさを取りにいった家だと読めます。

いえスタ編集部では、この家を「見た目の加点を捨てて、構造と性能に予算を寄せた平屋」と位置づけました。派手な事例より、じつはこちらのほうが再現性が高い。順に見ていきます。

目次

編集部メモ:この家を一言で言うと

「装飾を足さず、動線と光熱費で勝ちにいった平屋」。

この家の選択には、迷いの跡がありません。設備は食洗機のみ。造作も、見せ場になるような仕掛けもない。そのかわり、平屋・回遊動線・家事ラク動線という間取りそのもので解決する要素と、太陽光・蓄電池・ZEHというランニングコストを下げる要素に集中しています。

シンプル/ミニマルというテイストも、この文脈では「好みの話」というより予算配分の結果として理解したほうが正確でしょう。装飾を削ったぶんを性能に回す。10年住んだあとに効いてくるのは、たいていこちら側です。

編集部が注目した3つのポイント

1. 平屋で「回遊動線」を選ぶと、廊下が消える

回遊動線とは、行き止まりをつくらず、ぐるりと一周できる間取りのことです。2階建てで回遊させるのは意外に難しく、階段が動線を分断します。その点平屋は回遊動線ともっとも相性がいい形式です。

効果は「便利」だけではありません。回遊できる間取りは、部屋と部屋が2方向でつながるため、廊下として専用に取る面積が減ります。廊下は坪単価を払って買う移動専用のスペースなので、ここを圧縮できると、同じ延床でも居室に回せる面積が増えます。

実際の使用感でも差が出ます。行き止まりのある間取りでは、洗濯物を持って一度戻る、ゴミ袋を持って玄関まで往復する、といった「引き返す動き」が毎日積み重なります。回遊できると、この引き返しがほぼ消えます。

この家が同時に「家事ラク動線」を挙げているのは偶然ではありません。回遊動線は器で、家事ラク動線はその器のどこに水まわりを置くかという中身です。両方を選んでいるということは、ぐるりと回れることと、その周回上に洗濯・調理・収納が並んでいることの両方を設計時に確認した、ということになります。

2. 太陽光+蓄電池+ZEHを「セットで」入れている

この3つは似て見えますが、役割が違います。ZEHは断熱と省エネで使うエネルギーそのものを減らす取り組み、太陽光は電気を作る設備、蓄電池は作った電気を貯めて使うタイミングをずらす設備です。減らす→作る→貯める、の順で効きます。

順番が大事なのは、断熱が甘い家に太陽光だけ載せても、作った電気を垂れ流しの冷暖房に食われるからです。この家は3つとも入っているので、もっとも効率のいい順番で組めていることになります。一条工務店が断熱・気密を主力にしているメーカーであることを踏まえると、自然な組み合わせです。

蓄電池を選んでいる点も見逃せません。売電価格が下がり続けている今、太陽光の価値は「売る」から「自分で使う(自家消費)」に移っています。昼につくった電気を蓄電池に貯め、夕方から夜に使う。これができると、電気を買う量そのものが減ります。

加えて、九州エリアは日射量が多く、太陽光の発電効率という点では国内でも有利な地域です。立地の条件と設備の選択が噛み合っているのは、この家の見えにくい強みです。停電時に最低限の電源を確保できるという安心も、台風の通り道である九州では実利があります。

3. 2人暮らしの家に、先に子ども部屋を用意している

家族構成は2人家族。それでいて3LDKで、子ども部屋を挙げています。これは今の暮らしではなく、これからの暮らしに合わせて部屋数を決めたということです。

平屋では、この判断が2階建て以上に重い意味を持ちます。2階建てなら「将来2階を子ども部屋にする」と後回しにできますが、平屋は部屋数がそのまま建築面積になり、土地の広さと直結します。あとから部屋を足すのは現実的ではないため、着工前に決め切るしかありません。

ただし、使わない部屋を数年抱えることにもなります。おすすめしたいのは、この家がそうしているように「子ども部屋」と名前を決めたうえで、当面は別の用途で使い倒すやり方です。ワークスペース、来客用、衣類の一時置き。名前が決まっていれば、いざというときに戻せます。

逆に「とりあえず1部屋余らせておく」という決め方をすると、数年で物置になり、いざ子ども部屋にしようとしたときに片付けから始めることになります。先に用意するなら、名前と暫定用途をセットで決める。それだけで結果が変わります。

この家から学べる、設備を盛らずに満足度を上げる3つの判断軸

判断軸1:予算は「消耗するもの」より「動かせないもの」に寄せる

家づくりの予算配分で迷ったら、あとから変えられるかどうかで分けるのが確実です。食洗機も水栓も洗面台も、10年後に交換できます。しかし断熱性能、間取り、屋根の形は、住みながら変えることが実質できません。

この家の設備欄が食洗機ひとつなのは、貧弱なのではなく、変えられないほうに先に払った結果と読むのが正確です。造作洗面台は住んでから足せますが、回遊できない間取りは足せません。

判断軸2:ランニングコストは「月額」ではなく「35年分」で見る

太陽光と蓄電池は初期費用がかかります。営業段階では「何年で回収できるか」という話になりがちですが、住宅ローンと同じ期間で考えると景色が変わります。

電気代が月1万円変わると、35年で420万円です。設備の上乗せ費用と、35年ぶんの差額を並べて比べる。この比較をしたうえで太陽光・蓄電池・ZEHを選んだのであれば、それは節約ではなく投資判断です。逆にこの計算をせずに「高いから」と外すのは、いちばんもったいない削り方になります。

判断軸3:シンプルにするほど、動線の粗さが目立つ

装飾を削ったミニマルな空間では、視線を引きつける要素がありません。そのため、使いにくさがそのまま不満として表面化します。素敵な造作があれば多少の遠回りは許せますが、何もない空間で毎日引き返す動きが発生すると、ストレスだけが残ります。

この家が回遊動線と家事ラク動線をどちらも選んでいるのは、テイストとの整合という意味でも理にかなっています。ミニマルを選ぶなら、動線は妥協しない。これはセットで考えるべき条件です。

坪数の記載がない事例を、どう読み取るか

この事例は延床・土地の面積が未記載です。そこで、平屋3LDKという条件から一般的にどの程度の規模になるのかを整理しておきます。(以下は投稿者の実際の数値ではなく、編集部による一般論です。)

平屋3LDKは、おおむね25〜32坪が中心帯

LDKに16〜20帖、主寝室に6〜8帖、子ども部屋を2室で10〜12帖、加えて水まわりと収納。これを平屋で成立させると、25〜32坪あたりに落ち着くのが一般的です。回遊動線を採る場合は、通路が二重になるぶんやや広めに振れる傾向があります。

平屋は「建築面積=延床面積」なので、土地の要求が大きい

2階建てなら30坪の延床を建築面積15坪で収められますが、平屋は30坪をそのまま地面に置きます。建ぺい率60%の土地なら、単純計算で50坪以上の敷地が要ります。駐車場と外構を足すと、60〜70坪は見ておきたいところです。

平屋を検討するなら、間取りより先に土地の広さと建ぺい率を確認するのが順序として正しくなります。

平屋は坪単価が上がりやすい

同じ延床なら、平屋のほうが基礎と屋根の面積が大きくなります。基礎と屋根はコストの重い部位なので、平屋の坪単価は2階建てより高くなるのが通例です。「平屋のほうが小さいから安い」という前提で資金計画を立てると、着工前に見直しが必要になります。

そのぶん、階段がなく上下移動もないため、長く住むほど有利になります。判断は初期費用だけでなく、住む年数を含めて行うのが妥当です。

2人暮らしが、この家の設計を再現するには

2人で平屋3LDKという構成は、今の人数に対して余裕のある配分です。その余白をどう扱うかで、暮らし方がまったく違ってきます。

回遊動線は「2人だからこそ」効く

回遊動線というと大家族の朝の混雑対策と思われがちですが、2人暮らしでも効果は十分あります。すれ違いではなく、一人あたりの移動距離が縮むからです。

とくに家事を分担している家庭では、洗濯機・物干し・クローゼットが一周上に並んでいるかどうかで1日の歩数が変わります。人数が少ないほど一人あたりの家事量は増えるので、動線短縮の恩恵はむしろ大きくなります。

蓄電池は「在宅時間」で価値が変わる

蓄電池が効くのは、昼につくった電気を夜に使う場合です。2人とも日中不在なら自家消費のピークは夜になるので、蓄電池の恩恵はむしろ大きくなります。逆に在宅勤務で昼に電気を使うなら、太陽光の直接消費だけでもかなり賄えます。

導入前に、平日の在宅パターンを整理しておくと容量の判断がしやすくなります。「なんとなく大容量」を選ぶと、初期費用だけが膨らみます。

ミニマルを保つには、収納の総量より「入口の数」

この家の収納はシューズクロークとリビング収納。数は多くありませんが、置き場所が的確です。玄関で止める・リビングで散らかる前に受け止めるという、物が出てくる場所の直近に配置されています。

2人暮らしでミニマルを維持するコツは、収納を増やすことではなく、物が家に入ってくる経路上に受け皿を置くことです。玄関とリビングを押さえておけば、片付けの大半は自動的に回ります。

一条工務店で建てるときに押さえたいこと

一条工務店は断熱・気密性能と、太陽光・蓄電池をはじめとする設備の標準化を強みにしているメーカーです。この家の構成は、その特徴をそのまま活かしたものと言えます。検討する際に確認しておきたい点を挙げます。

標準仕様の範囲を最初に確認する

一条工務店は標準仕様の水準が高い一方、採用できる建材・設備が自社製品中心という特徴があります。造作や他社製キッチンを入れたい場合は、どこまで可能かを初期段階で確認しておくと、後半での落胆を避けられます。この家が設備をシンプルにまとめているのは、その特性と相性のよい選び方です。

太陽光・蓄電池の容量と屋根の形をセットで詰める

載せられるパネル容量は、屋根の形と面積、方位で決まります。平屋は屋根面積が大きく太陽光との相性が良い形式ですが、勾配や向きによって発電量は変わります。間取りの検討と同時に屋根形状を詰め、想定発電量を数字で出してもらってください。

平屋の坪単価と、総額での比較を求める

平屋は基礎・屋根が大きくなるぶん坪単価が上がります。2階建てのプランと迷っている場合は、坪単価ではなく総額と35年間の光熱費を並べて比較してください。判断材料が揃います。

  • 平屋プランの実績棟数と、直近の坪単価の実勢
  • 標準仕様に含まれる範囲と、含まれないものの追加費用
  • 屋根形状ごとの太陽光の想定発電量(kWhの数字で)
  • 蓄電池の容量と、停電時に使える回路の範囲
  • UA値・C値の実測値と、ZEH基準に対する余裕
  • 回遊動線を採った場合の面積増と、その費用
  • 将来の子ども部屋を間仕切る場合の追加工事の可否と費用

一条工務店は仕様が固まっているぶん、比較検討がしやすいメーカーでもあります。上のチェックリストを他社にも同じ形で当てれば、性能とコストの差が数字で並びます。

九州エリアで平屋を検討する人へ|編集部メモ

九州は平屋の比率が比較的高い地域です。土地に余裕のあるエリアが多く、平屋を建てやすい条件が揃っています。加えて日射量が多いため、太陽光発電の効率という点で国内でも有利です。この家が太陽光+蓄電池を選んでいるのは、地域条件から見ても合理的な判断と言えます。

一方で、台風と湿度への対策は外せません。屋根の形状と軒の出、開口部の耐風性能、そして床下の防湿・防蟻をどう処理するか。平屋は屋根面積が大きいぶん、風の影響を受ける面も大きくなります。九州で平屋を建てるなら、間取りの打ち合わせと同じ熱量で、屋根と外皮の仕様を詰めておくことをおすすめします。停電時に蓄電池が使えることも、台風の多い地域では実利のある備えです。

よくある質問

Q. 回遊動線は面積が増えて割高になりませんか?

通路が二重になるぶん、多少の面積増は発生します。ただし回遊動線は専用の廊下を減らせる設計でもあるため、必ずしも総面積が増えるとは限りません。ポイントは「回るためだけの通路」を作らないこと。収納や水まわりを通り道の上に配置すれば、通路が同時に用途を持ちます。プランを見るときは、廊下として何坪使っているかを確認してください。

Q. 太陽光と蓄電池、片方だけなら太陽光が先ですか?

一般には太陽光が先です。発電がなければ蓄電池に貯める電気がありません。ただし優先順位としては、その前に断熱・気密(ZEH水準)が来ます。使うエネルギー自体が多い家では、発電しても足りないからです。減らす→作る→貯める、の順で検討してください。

Q. 2人暮らしで3LDKは持て余しませんか?

用途を決めていれば持て余しません。この家のように子ども部屋として先に確保しておく方法のほか、当面はワークスペースや客間として使い倒すのが有効です。平屋は後から部屋を足せないため、部屋数は着工前に決め切る必要があります。将来の家族計画がある程度見えているなら、先に用意しておくほうが合理的です。

Q. 平屋は2階建てより安いのでしょうか?

同じ延床なら、平屋のほうが基礎と屋根の面積が大きくなるため、坪単価は上がるのが通例です。加えて必要な土地も広くなります。一方で階段がなく、外壁面積が小さくなるぶん将来のメンテナンス費は抑えやすくなります。初期費用だけでなく、住む年数を含めて比較するのが妥当です。

Q. 同じ一条工務店の事例をもっと見るには?

いえスタでは施工会社別に事例を絞り込めます。一条工務店の家アカ一覧から、平屋・2階建て、間取り、テイスト別に比較できます。同じメーカーでも施主によって選び方が大きく違うので、複数見比べると自分の優先順位が整理しやすくなります。

同じ条件の家アカをもっと見る

編集後記

@shi_ihs_hugme さんの家には、写真映えする仕掛けがほとんどありません。造作洗面台もアイランドキッチンもなく、設備欄に並ぶのは食洗機だけ。SNS上では、こういう家はあまり伸びません。

ですが、家づくりの判断材料としてはむしろ参考になります。限られた予算をどこに置くかという問題に、この家ははっきり答えを出しているからです。あとで変えられるものを削り、変えられないもの——間取り、動線、断熱、発電——に寄せる。派手さがないのは、迷わなかったことの裏返しでもあります。

家づくりの情報を集めていると、素敵な事例ばかりが目に入り、自分の家が物足りなく思えてくることがあります。そんなときは、この家のように「10年後にも効いているのはどれか」という視点でもう一度リストを眺めてみてください。順位はたぶん変わります。


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この家を建てた会社

株式会社一条工務店

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