【平屋・3LDK・32坪】土地115坪に建てた余白のある平屋|アイランドキッチン×広いリビング×太陽光(3人家族・九州エリア)|住友林業の家アカ事例

平屋・3LDK・32坪 ナチュラルモダン住宅の事例(@ranie_sumirin)|いえスタ家アカ
RA
@ranie_sumirin
住友林業 ・ 3人家族 ・ 九州・沖縄エリア
完成最終更新 9月2日
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家の基本情報
家タイプ平屋
間取り3LDK
延床32坪
テイストナチュラルモダン
建築会社住友林業
エリア九州・沖縄エリア
家族3人家族
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間取り
上棟
完成
外観
造作
暮らし

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編集部の解説記事

土地115坪に、延床32坪の平屋。@ranie_sumirin さんの家でまず目を引くのは、この敷地に対する床の少なさです。使える土地の3割ほどしか建てていない。残りの7割を残したことが、この家のいちばん大きな設計判断です。

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平屋は土地を食う家だ、とよく言われます。同じ延床なら、2階建ての倍の敷地面積が要る。だから平屋は贅沢だ、と。

ただ、それは土地が足りない場合の話です。土地に余裕があるなら、平屋は「贅沢な選択」ではなく「合理的な選択」に変わります。階段が要らない、上下移動がない、天井を自由に取れる、屋根面積が大きい。制約がなくなった瞬間に、平屋は利点だけが残ります。

この家は土地115坪に延床32坪。3LDK、アイランドキッチン、広いリビング、ファミリークローゼット、そして太陽光発電。どの項目も、平屋であることと余白があることの両方に支えられています

詰め込まずに建てた家が、結果として設備の性能を引き出している——いえスタ編集部はこの家をそう読みました。

目次

編集部メモ:この家を一言で言うと

一言でいえば、「余白を残したから、全部が効いている家」です。

115坪の土地に32坪。数字だけ見ると「もっと建てられたのでは」と思うかもしれません。でも建てなかったぶんが、庭になり、駐車場になり、隣家との距離になり、日当たりになっています。広いリビングも、太陽光発電も、その余白があるから機能する。この家は、建てなかった面積のほうが仕事をしています。

編集部が注目した3つのポイント

ポイント1:土地115坪に延床32坪。建てなかった面積が、そのまま暮らしになっている

建ぺい率の制限にもよりますが、115坪の土地であれば、多くの地域でこれよりずっと大きな家を建てられます。それでも32坪に収めているということは、面積より余白を取ったということです。

余白があると、家の中の条件が根本から変わります。隣家との距離が取れるので、窓を大きく開けてもカーテンを閉めずに済む。南側に建物がないので、平屋でも日射がしっかり入る。庭が持てるので、リビングの視線が室内で行き止まりにならない。「広いリビング」という申告が効いているのも、外に抜ける余白があってこそです。広さは坪数ではなく、視線がどこまで届くかで決まります

ポイント2:平屋×太陽光発電という、屋根面積の点で最も有利な組み合わせ

この家は太陽光発電を搭載しています。そして家タイプは平屋。この2つの組み合わせには、はっきりした理由があります。

同じ延床32坪でも、2階建てなら屋根は約16坪ぶん、平屋なら約32坪ぶん。平屋の屋根面積は、同じ床面積の2階建てのおよそ2倍です。太陽光パネルは屋根に載せるものなので、この差はそのまま搭載できる容量の差になります。さらに周囲に建物がなければ影の影響も受けにくい。平屋は、太陽光発電にとって理想的な形なのです。九州エリアという日射量に恵まれた立地であることも、この判断を後押ししていると読めます。

ポイント3:アイランドキッチンと広いリビングを、ワンフロアで一続きにしている

水まわりの申告はアイランドキッチン、暮らしの工夫には広いリビングの家。この2つが同じ平面に並ぶのが平屋です。

アイランドキッチンは、壁からも独立して四方から回り込める形のキッチンです。当然まわりに通路が必要になるので、面積に余裕がないと成立しません。逆にいえば、アイランドを選べた時点でLDKに相応の広さが確保されているということです。

そして平屋では、そのLDKの上に2階の床がありません。天井を高く取ったり、勾配天井にしたりできるので、同じ畳数でも体積が大きくなる。アイランドキッチンから広いリビングまでが一続きに見渡せて、その上に高い天井がある——という空間は、平屋でこそ作りやすい形です。

この家から読み取れる、土地に余裕がある場合の平屋の考え方

平屋の広さは、坪数ではなく「外との関係」で決まる

32坪の平屋は、数字だけ見れば大きい家ではありません。それでも窮屈に感じないとしたら、理由は面積の外側にあります。窓の先に何があるかです。

隣家の壁が2メートル先にある32坪と、庭が20メートル続く32坪では、同じ間取りでも体感がまったく違います。前者はカーテンを閉めた状態が日常になり、実質的に壁が近づく。後者は視線が外まで抜けるので、部屋の境界が曖昧になります。土地115坪という条件は、この家のすべての窓の価値を上げています。平屋を検討するとき、間取り図と一緒に配置図(家が敷地のどこに建つか)を必ず見てください。平屋の快適さは、そちらで決まります。

部屋を増やすより、収納をまとめるほうが効く

32坪で3LDK。部屋数としては標準的で、余裕がある土地なのに部屋を増やしてはいません。かわりに入っているのがファミリークローゼットです。

これは合理的な判断です。部屋を1つ増やすと、その部屋のための壁・扉・窓・照明が要り、掃除の対象も増えます。使わない部屋は物置になり、結局は片づかない。それよりも家族全員の服を1か所に集める収納をひとつ作るほうが、日々の効果ははるかに大きい。平屋なら階段を挟まないので、洗濯からしまうまでが同じ平面で完結します。面積が使える状況でも、部屋数ではなく収納の質に投じている——ここにこの家の設計方針が表れています。

延床32坪の平屋という広さの読み方

32坪という数字は、2階建てと平屋とでまったく意味が変わります。ここを揃えずに比較すると、判断を間違えます。

平屋の32坪は、2階建ての32坪より広く使える

2階建てには階段があります。階段そのものに加えて、上下階の踊り場や廊下も必要になるため、おおむね2〜3坪ぶんが移動のために消えます。平屋にはそれがありません。32坪をそのまま部屋に配れます。

加えて、平屋は天井の自由度が高い。上に床がないので、勾配天井や高窓を取り入れやすく、同じ畳数でも空間の体積が大きくなります。床面積が同じでも、平屋のほうが体感は広い——これは平屋を検討するうえで押さえておきたい基本です。

そのかわり、屋根と基礎の面積は倍になる

いいことばかりではありません。平屋は建築面積が大きいぶん、基礎と屋根の面積が2階建てのおよそ2倍になります。基礎工事と屋根工事は住宅の中でも単価の高い部分なので、同じ延床でも平屋のほうが坪単価は上がりやすい傾向があります。

ただし、その屋根面積が太陽光発電では有利に働きます。コストになる面積が、同時に発電する面積でもある。この家が太陽光を載せているのは、平屋のコスト構造を理解したうえでの選択とも読めます。

土地115坪の使い方は、庭・駐車場・将来の余地に分かれる

115坪のうち、建物が乗るのは32坪ほど。残りは庭、駐車スペース、通路、そして何にも決めていない余地になります。

この「決めていない余地」は、時間が経つほど効いてきます。駐車台数を増やす、物置を置く、子どもの遊び場を作る、家庭菜園を始める、将来的に離れを建てる。土地の余白は、建てたあとに使える唯一の設計変更の余地です。土地に余裕がある地域で家を建てる人は、敷地を建物で埋めきらないという選択肢を、一度は検討する価値があります。

3人家族と平屋3LDK

3人家族に3LDK。部屋数は足りていて、余白がひとつある構成です。

家族の気配が常に近い、というのが平屋の性質

平屋は全員が同じ平面にいます。子どもが自室にいても、階が違うわけではないので気配は届く。「上に行ったきり降りてこない」という状態が起きにくいのが平屋の特徴です。小さな子どもがいる時期には、この近さが安心につながります。

一方で、家族それぞれが完全に一人になれる場所は作りにくい。この家は3LDKなので、寝室・子ども室に加えてもう一室があり、その余白が距離の調整弁になります。

広いリビングを、家族が集まる場所として使う

申告にある広いリビングの家とアイランドキッチンの組み合わせは、家族が同じ場所で別のことをするための構成です。キッチンに立つ人がリビング全体を見渡せて、会話が途切れない。

3人家族という人数に対してリビングを大きく取ると、人が集まる場所と、離れられる場所の差がはっきりします。全員がリビングにいる時間と、それぞれの部屋に分かれる時間。この切り替えが自然にできる家は、家族の人数が変わっても長く使えます。

住友林業という選択

この家の建築会社は住友林業です。木造住宅を主力とする大手ハウスメーカーで、いえスタに掲載されている家アカの中でも採用例の多い会社のひとつです。

木造で大きな開口・大きな空間を取るという方向性

住友林業は木造にこだわりながら、柱や壁を減らして大きな空間を作る構法を持つことで知られています。アイランドキッチンと広いリビングをひと続きにする、大きな窓で庭とつなぐ——といった今回のような要望とは、方向性が合っています。

平屋の場合、上階の荷重がないぶん構造的な制約はさらに緩みます。天井を高くする、勾配天井にする、大開口を設けるといった希望を通しやすいのは平屋の利点です。具体的にどこまで可能かは土地の条件と設計によるため、初期の打ち合わせで確認しておくと話が早くなります。

大手で建てる場合に、比較しておきたいこと

大手ハウスメーカーは、標準仕様の水準と保証・アフターの体制が整っている一方で、同じ延床でも地域の工務店より価格が上がりやすい傾向があります。どちらが正しいという話ではなく、何にお金を払うかの違いです。

比較の軸としては、標準仕様に含まれる範囲、断熱性能の数値、保証年数と点検の頻度、そしてインテリアや造作の自由度。この4つを同じ質問で各社に投げると、価格差の中身が見えてきます。太陽光発電を載せる場合は、搭載容量と発電シミュレーション、パワーコンディショナーの保証もあわせて確認してください。

  • 平屋にした場合の坪単価(基礎・屋根面積が増えるぶんの差額)
  • 敷地のどこに建てるかの配置計画と、庭・駐車場・アプローチの取り方
  • 太陽光発電の搭載容量と、屋根の向き・勾配を踏まえた発電シミュレーション
  • 大開口・勾配天井を採用した場合の構造上の可否と追加費用
  • アイランドキッチンに必要な通路幅と、LDK全体の畳数
  • ファミリークローゼットの位置(洗濯機・干し場からの距離)
  • 断熱性能の数値(UA値・断熱等級)と、平屋での冷暖房計画
  • 外構工事の範囲と概算(土地が広いほど外構費は大きくなります)

土地に余裕がある場合、意識が建物の中に向きがちですが、広い土地ほど外構費が効いてきます。庭・駐車場・フェンス・アプローチをどこまでやるかで金額は大きく動くので、建物の見積もりと同じタイミングで外構の概算も出してもらうことをおすすめします。

九州エリアで平屋を建てるということ

九州エリアは、平屋との相性がいい地域です。積雪の影響が小さく、土地の価格も都市部ほどは高くないため、平屋に必要な敷地面積を確保しやすい。実際、いえスタに掲載されている九州エリアの家アカにも平屋は多く見られます。

日射量が多いことも、この家が太陽光発電を選んでいる背景として読めます。一方で、九州では台風と夏の日射・湿気への対策が欠かせません。屋根形状と軒の出、窓の位置と大きさ、シャッターや雨戸の有無、太陽光パネルの固定方法。平屋は屋根面積が大きいぶん、風の影響を受ける面積も大きくなります。地域の気候をよく知っている設計者と、この点をきちんと詰めておくことが大切です。

また、夏の日射を遮る工夫も平屋では重要になります。軒を深く出す、庇を設ける、南面の窓の高さを調整するといった設計上の対応は、冷房費に直接効いてきます。

よくある質問

平屋を建てるには、どれくらいの土地が必要ですか?

目安として、延床と同程度の建築面積に、庭・駐車場・隣地との距離を加えた広さが必要になります。この家は延床32坪に対して土地115坪と、かなり余裕のある条件です。建ぺい率によって建てられる面積の上限が変わるため、土地を検討する段階で、その土地に何坪の平屋が建つかを必ず確認してください。

平屋は2階建てより高くつきますか?

同じ延床で比べると、基礎と屋根の面積が約2倍になるため、坪単価は上がりやすい傾向があります。ただし階段が不要で、足場も低く済むといった要素もあり、仕様や規模によって差は変わります。同条件で両方の見積もりを出してもらうのがいちばん確実です。

平屋に太陽光発電を載せるのは有利ですか?

屋根面積という点では有利です。同じ延床の2階建てと比べて屋根面積がおよそ2倍になるため、より多くのパネルを載せられます。周囲に高い建物がなければ影の影響も少なくなります。実際の発電量は屋根の向き・勾配・地域の日射量で変わるので、シミュレーションを出してもらってください。

アイランドキッチンには、どれくらいの広さが必要ですか?

四方から回り込める形なので、キッチン本体に加えて周囲の通路幅が必要です。背面収納との間隔や、リビング側への抜けも含めて考えると、壁付けや対面型より広いLDKが前提になります。実際の寸法はショールームで体感して決めるのが確実です。

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編集後記

115坪の土地に、32坪の家。

この配分を見て「もったいない」と思う人もいると思います。せっかく広い土地なのだから、もっと大きく建てればいいのに、と。でも家は、建てた面積のぶんだけ暮らしが良くなるものではありません。掃除する面積が増え、冷暖房する体積が増え、固定資産税が増える。使わない部屋は、ただの負担になります。

この家は、必要な32坪を建てて、残りを空けました。空いた土地は庭にもなるし、駐車場にもなるし、何年か先に必要になったときのための余地にもなる。建てなかった面積だけが、あとから使い道を変えられます

広い土地を手にしたときにどう使うかは、家づくりの中でもかなり早い段階の判断です。そしてたいてい、後から取り返せません。この家の32坪という選択は、その問いに対するひとつの答えとして、とても参考になると思います。

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