東京エリアでシンプルミニマルの3階建てを建てる、4LDK・4人家族の家。「むだなものを置かないシンプルで余白のある家作り」をコンセプトに、吹き抜け・アイランドキッチン・ウォークインクローゼット・ZEH対応をすべて詰め込んだ事例です。3階建て4LDKを都心エリアで選ぶという選択肢は、土地が限られる都市部で「広さを縦に取りに行く」現実解であり、その上で「シンプル=モノを置かない」ではなく「余白を残す」設計思想に振り切っているのが、この家の固有の個性です。
この記事では、家アカの写真だけでは伝わりにくい「なぜこの家がうまくいっているのか」を、いえスタ編集部の視点で読み解きます。東京エリアで3階建て4LDKの注文住宅を検討している方、シンプルミニマルな住宅を建てたい方の判断材料になればうれしいです。
この家の基本情報
| 家タイプ | 3階建て |
|---|---|
| 間取り | 4LDK |
| 延床面積 | 非公開 |
| 土地面積 | 非公開 |
| テイスト | シンプル / ミニマル |
| 地域 | 東京エリア(首都圏) |
| 家族構成 | 4人家族 |
| 建築会社 | 非公開 |
| 主な設備 | アイランドキッチン |
| 収納の工夫 | ウォークインクローゼット |
| エネルギー・性能 | ZEH対応 |
| 暮らしのこだわり | 吹き抜け / シンプル&余白 / アイランドキッチン |
施主のこだわりポイント(投稿より引用)
むだなものを置かないシンプルで余白のある家作りを目指しています。
— @tco_noie_home さんのInstagramより
編集部メモ:この家を一言で言うと
「『モノを置かない』ではなく『余白を残す』に振り切った、東京の3階建てシンプルミニマル住宅」。この家のいちばんの個性は、シンプルミニマルというテイストを「物を捨てる・収納する」発想ではなく、「最初から余白を設計に組み込む」発想で実現していることです。3階建て4LDKという、都心の限られた土地で広さを縦に取りに行く構成に、吹き抜けで上下の視覚的なつながりを与え、ZEH対応で性能まで担保している。引き算で作るシンプルではなく、足し算で「余白という贅沢」を取りに行った設計だと感じました。
編集部が注目した3つのポイント(この家固有)
1. 「シンプル=モノを置かない」ではなく「余白を残す」設計思想
シンプルミニマルというテイストは、ともすると「物を捨てる」「収納に押し込む」という運用面の話に矮小化されがちです。しかし今回の事例で施主が掲げているのは「むだなものを置かない」と同時に「余白のある家作り」。この2つは似て非なるもので、前者は使用者の運用、後者は設計者の意図で実現されます。
「余白を残す」設計は、(1)壁面に造作家具やニッチを作り込みすぎず、白い壁の面積を意図的に残す、(2)天井高や開口部の縦方向の伸びを確保する、(3)床材・壁材の色数を3色以内に絞る、という3つのアプローチで作られます。吹き抜けと組み合わせると、視覚的な余白がさらに増し、4人家族・4LDKという情報量が多い空間でも、入った瞬間に「ゆとりがある」と感じられる家になります。これはミニマルテイストの注文住宅でしか実現が難しい設計上の贅沢です。
2. 東京エリアの3階建て4LDKに吹き抜けを組み込む坪数効率
東京エリアで3階建て4LDKを建てる場合、土地は20〜35坪程度の都市型狭小地が中心になります。3階建てを選ぶ最大の理由は「土地面積で取れない床面積を、縦方向で取る」こと。一方、吹き抜けは床面積を消費する贅沢な要素で、3階建ての縦方向の伸びと組み合わせると、坪数効率としてはマイナスに振れます。
それでも吹き抜けを採用する意味は、(1)3階建て特有の「上下階の音や気配の断絶」を緩和する、(2)1階の閉塞感(北側になりがち・道路面に塞がれがち)を上方の光で打ち消す、(3)上階の光を1階まで届けることで日中の照明使用を減らす(ZEH対応との相性)。今回のように「ZEH対応+吹き抜け」をセットで設計する場合、吹き抜けによる熱損失を性能で取り戻す前提が成立しているので、坪数効率の損失を性能で吸収する考え方になっています。
3. 都市部の狭小地でアイランドキッチン+WICを成立させる動線設計
アイランドキッチンは、四方を通行可能にする必要があるため、キッチン周辺で最低でも幅3.6m前後の空間を取りたい設備。狭小地の3階建てだと、LDKをワンフロアに集約する設計が多く、アイランドキッチンを置くとダイニング・リビングの可動域がタイトになりがちです。今回のように4LDK・3階建てで採用する場合、(A)LDKを2階に置く、(B)キッチン背面にパントリー+家事室を一直線に並べる、(C)WICを寝室階に集約して洗濯動線を縦に流す、という設計が定石。
WICが寝室階にあり、洗濯動線が縦に伸びるパターンは、3階建て特有の「階段の上り下り」という弱点を、洗濯機の置き場所と物干しの位置で吸収する設計です。都市部の狭小住宅で「LDK広く・収納も確保したい」を成立させるには、こうした縦方向の動線設計が肝になります。
この家から学べる、3階建てシンプルミニマル住宅を建てるときの3つの判断軸
判断軸1:3階建て住宅の階層配分(LDKを何階に置くか)
3階建ては、(A)1階LDK/(B)2階LDK/(C)3階LDKの3パターンがあり、それぞれに向き不向きがあります。1階LDKは外出のしやすさが利点で、庭や駐車場との接続も容易。2階LDKは採光と道路からの距離が取れるバランス型。3階LDKは光と眺望が最も取れますが、買い物帰りや高齢になってからの階段移動が課題。今回の事例では家族構成と土地条件から最適解が選ばれているはずです。狭小地・北道路の条件では、2階または3階LDKを選ぶケースが多くなります。
判断軸2:シンプルミニマルテイストを実現する素材選び
シンプルミニマルは「白い壁+無垢材の床+黒のアクセント」というよくある組み合わせで作られますが、長く飽きずに住むには素材の「経年変化のしかた」を考えるのが重要。たとえば、突板(つきいた)と無垢材では10年後の風合いがまったく違いますし、塗装仕上げと素地の表情も時間が経つほど差が出ます。「余白のある家」を10年・20年と維持するには、汚れが目立ちにくい色味、補修しやすい素材、メンテナンスフリーの建材を組み合わせるのが現実的な選択です。
判断軸3:狭小地(都市部)で吹き抜けを採用する是非
都心の狭小住宅で吹き抜けを採用するかは、悩みどころです。(1)光と開放感が得られる、(2)上下階の気配がつながる、というメリットの一方で、(3)床面積が減る、(4)冷暖房効率が落ちる、(5)2階の床面積が制限される、というデメリットもあります。ZEH対応や高気密高断熱の家であれば、(4)の冷暖房効率は問題になりにくいので、性能を担保した上で吹き抜けを採用するのが現実的なバランスです。
住宅の坪数別 間取り比較|25坪・30坪・35坪・40坪の違い
同じ「3階建て4LDK」でも、坪数が変わるとLDKや個室の取り方、収納の余裕が大きく変わります。検討中の方が悩みやすい4サイズを比較しました。
25坪 3階建て(3LDK〜4LDK)
都心の狭小地(土地15〜20坪)で建てる最小ライン。LDKを2階に置き、1階に水回り+玄関、3階に寝室+子ども部屋という階層配分が定石。吹き抜けを入れると床面積がタイトになるため、性能と動線で空間の広がりを作るのがコツです。
30坪 3階建て(4LDK)
4人家族の中心ボリューム。LDK16〜18畳+主寝室+子ども部屋2を取りつつ、WICやパントリーも組み込めるサイズ。本記事の事例もこのあたりのサイズ感に該当する可能性が高く、東京エリアの3階建て4LDKでは定番。
35坪 3階建て(4LDK〜5LDK)
家族4〜5人のゆとりサイズ。+1部屋(書斎・客間)や、広めのファミリークローゼット・パントリー等の付加要素を取り込みやすいサイズ。土地は20〜30坪が目安です。
40坪 3階建て(5LDK以上)
大家族や、各居室を広めに取りたい家庭向け。土地は30坪以上が目安で、東京エリアでは予算面のハードルが上がります。3階建ては階段が3層になるため、ホームエレベーターの採用も検討に入る規模です。
3階建て 4LDK と 5LDK|家族構成別のおすすめと選び方
3階建てを検討する際、4LDKと5LDKのどちらにするかで迷うケースは多いものです。家族構成と土地面積から逆算して選びましょう。
4LDK 3階建てが向いている人
4人家族で、LDK+主寝室+子ども部屋2を確保したい世帯。または夫婦+子1人で、書斎やワークスペースを独立させたい世帯。今回のように「シンプルで余白のある家」を目指すなら、部屋数を増やしすぎず、各居室を広めに取る4LDKが向いています。
5LDK 3階建てが向いている人
5人以上の家族、または親世帯との同居(一部共有型二世帯)を視野に入れる世帯。客間や趣味部屋を確保したい場合も5LDK以上が目安。坪数と建築費が一気に上がるため、土地30坪以上のゆとりがあるケースで現実的な選択肢です。
3階建て狭小住宅に強いハウスメーカー|比較するポイント
東京エリアで3階建て4LDKを建てる場合、ハウスメーカーは「狭小住宅・都市型住宅の実績」「3階建て構造(鉄骨/木造/RC)」「土地探しからのサポート」の3軸で比較するのが定石です。代表的な3社の特徴を整理しました。
住友不動産|狭小住宅・都市型住宅の実績
「J・アーバン」「J・URBAN」シリーズなど、都市型住宅・3階建てに強いシリーズを展開。狭小地でも採光・通風を最適化する設計提案に定評があり、東京エリアの注文住宅で有力な候補。価格帯は中〜上位。
三井ホーム|デザイン性と上質感
「ソノマ」など、上質なデザイン住宅のシリーズが豊富。シンプルミニマル系・モダン系のテイストとの相性が良く、3階建てでも意匠を妥協したくない層に支持されています。価格帯は上位。
セキスイハイム|鉄骨ユニット工法と3階建て
鉄骨ユニット工法による工場生産で品質が安定しており、3階建てでも構造の信頼性が高いメーカー。性能とコストパフォーマンスのバランスが取りやすく、都市部の狭小地でも建てやすいのが強み。
比較する際のチェックリスト
- 3階建て4LDKでの標準仕様(窓・サッシ・断熱・換気・サニタリー)の範囲
- 狭小地・都市型住宅の設計実績数
- 3階建ての構造(鉄骨/木造/RC)と耐震性能
- 吹き抜け・大開口の可否と追加コスト
- ZEH・太陽光・蓄電池の標準/オプション
1社で決め切らず、最低3社で同条件相見積もりを取ってから判断するのが後悔しないコツです。
東京エリアで3階建ての注文住宅を検討する人へ|編集部メモ
東京エリアの3階建ては、土地の建ぺい率・容積率・高さ制限(特に第一種・第二種低層住居専用地域)の影響を強く受けます。土地を購入してから「希望の3階建てが建てられない」というケースを避けるため、土地探しの段階でハウスメーカーの設計担当に「この土地で何坪・何階建てまで建てられるか」を確認するのが必須です。
比較するときは、必ず同じ条件(延床・LDK・断熱等級・吹き抜けの有無)で見積もりを取り、坪単価だけで判断しないこと。都市部の狭小住宅は、地盤改良費・近隣対応費・搬入経路の制約による追加コストが発生しやすいので、見積もりに含まれる範囲を細かく確認しておきたいところです。
よくある質問
Q. シンプルミニマルな家を建てるとき、最初に決めるべきことは?
A. 「色数」と「素材数」の上限を決めるのが最初のステップです。@tco_noie_home さんのように「むだなものを置かない」を実現するには、設計段階で床・壁・天井・建具の色を3色以内、素材を3種類以内に絞るのが目安。家具や雑貨は住み始めてから増えるため、躯体側で色と素材を絞っておくと、後から物が増えても全体の調和が保たれます。
Q. 3階建て4LDKに吹き抜けを入れると、寒くないですか?
A. 性能次第です。断熱等級6以上、樹脂サッシ+トリプルガラス、第1種熱交換換気を組み合わせれば、吹き抜けがあっても十分に暖かい家になります。今回の事例のようにZEH対応の住宅なら、性能ベースは確保されているので、吹き抜けによる熱損失を性能で吸収する前提です。寒さが気になる場合は、エアコン1台で家全体を温める「全館空調」や、シーリングファンで暖気を循環させる工夫も有効です。
Q. 都心の狭小地で3階建てを建てる場合、土地はどのくらい必要?
A. 4人家族の3階建て4LDKであれば、土地15〜25坪あれば建てやすいラインです。建ぺい率60%・容積率200%の住宅地なら、土地15坪でも延床30坪の3階建てが建てられる計算。ただし、建築可能な高さ・斜線制限・北側斜線などの規制で、計算上の床面積をフルに取れないケースもあるため、土地購入前にハウスメーカーの設計士に「建築可能ボリューム」を確認するのが安全です。
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編集後記
@tco_noie_home さんの家は、写真だけ見ると「シンプルで清潔感のあるミニマル住宅」ですが、こだわりポイントを読み解くと、「むだなものを置かない」と「余白のある家作り」という2つの軸が、都心の3階建て4LDKという制約条件の中で共存しているのが分かります。家アカは「写真の雰囲気」だけで判断されがちですが、こうやって背景を分解すると、自分が建てるときに何を優先するかが見えてきます。東京エリアでシンプルミニマルな3階建てを検討中の方は、ぜひ参考にしてみてください。
ハウスメーカー・工務店を比較したい方へ
東京エリアでシンプルミニマルな3階建てを建てるなら、複数社を比較してから決めるのが安全です。希望条件に合う間取りプランを複数社から無料でもらえるサービスの活用がおすすめです。条件(3階建て・シンプルミニマル・予算)を入力するだけで、ハウスメーカー側から具体的な間取り案が届きます。
- 3階建て
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むだなものを置かないシンプルで余白のある家作りを目指しています。


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